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水ソリューション事業

排水処理装置の節電対策に
高効率曝気装置「トリトン」(TRITON)

曝気攪拌装置

はじめに

 有機性排水の処理に多用されている活性汚泥法をはじめとする好気性生物処理法にとって空気(酸素)の供給は重要な操作であり、空気が不足すると満足な処理水質を得ることはできません。臭気の発生等2次的なトラブルを引き起こす原因ともなります。また、好気性生物処理設備の運転費用の大半は空気を供給するためのブロワ等の機械動力用の電力費であり、効率的な曝気は節電、省エネ、省コストを達成するためのキーポイントです。
 トリトンは活性汚泥法等の排水の生物処理向け曝気装置であり、マイクロエアーの発生と強い攪拌力で省エネで効率的な曝気攪拌ができます。散気管や空気配管が不要なため、新設設備はもちろん既存設備の曝気能力増強にも手軽に適用できます。
 豊富な実績を有しており、世界92カ国で6万台以上が稼働しています。

曝気装置「トリトン」の概要

 トリトンは図−1と表−1に示すように、ミキサーと送風機の二つの機械ユニットで構成されています。送風機から送り込まれる空気をミキサーが微細な気泡に分散しかつ強い水の流れを作ることで、高い酸素の溶解効率を得ることができます。
 ミキサーは攪拌用のプロペラ・シャフトがモータに直結した単純な構造です。送風機から送られた空気はミキサーのシャフトのハウジング部に入り、プロペラ部の先のマイクロエアー・アトマイザーから水中に送り込まれます。水中に入った空気はプロペラで発生する水流で曝気槽の底部まで送り込まれ、曝気槽全体に分散します。

図−1 トリトンの部品構成図

図-1 トリトンの部品構成

表−1 トリトンの各部の名称

NO.内容数量
1
電動機
1
2
シリアルナンバー・シール
1
3
取付フランジ
1
4
シャフト
1
5
ロックワッシャー 1/2SS
8
6
ボルト Cap1/2-13×1 1/4SUS
4
7
注意書きシール
1
8
ハウジング
1
9
ベアリング
1
10
ワッシャ ブロンズ2.5O.D×2.0I.D.
1
11
スリーブ
1
12
プロペラ
1
13
セットボルト 5/16-18×5/16
1
14
マイクロエアー・アトマイザー
1
15
セットボルト 3/8-16×5/16
2
16
ボルト Cap1/2-13×1 1/4SUS
4
17
送風機
1
18
名盤シール
1
19
エアー・シール
1


写真−1 トリトンの取付状況(懸垂型)
写真−1 トリトンの取付状況(懸垂型)
写真−2フロート取付型
写真−2 フロート取付型

写真−3 固定型取付
写真−3 固定型取付

嫌気好気運転での窒素処理

 図−2に好気状態と嫌気状態での運転状況を示します。窒素の処理では、好気状態でアンモニアを硝酸に酸化し、嫌気状態では硝酸を窒素ガスに還元して脱窒を行います。トリトンを用いて好気と嫌気運転を交互に行うことで簡便に窒素除去ができます。
 ・好気運転:曝気攪拌状態 ミキサー+送風機運転
 ・嫌気運転:嫌気攪拌状態 ミキサーのみ運転

図-1 トリトンの部品構成

図−2 好気及び嫌気運転状態

特  長

  • 省エネで低ランニングコストで節電対策に最適です
  • 高い酸素の溶解効率と攪拌能力を兼ね備えています
  • 攪拌水深は1.8m〜8mまで対応可能です
  • 構造が簡単で、メンテ費用が低廉です
  • モータ部が水上にあるため、点検が簡単です
  • 好気(曝気)と嫌気攪拌ができ、窒素除去が可能です
  • 低回転(900rpm/60Hz、750rpm/50Hz)のため機械寿命が長く低騒音
  • 出力5.5〜55kwと豊富な品揃えで、用途に応じた機種選定が可能
  • 配管や散気管が不要なため設置が簡単
  • 簡易曝気装置としてもご利用頂けます

曝気装置「トリトン」の概略仕様

曝気攪拌装置

型式 動力(kw)
ミキサー+送風機
寸法(mm) 回転数(rpm) 重量
(kg)
対応水深
(m)
A B 50Hz 60Hz
TR-5.5 5.5+1.5 1,930 410 750 865 245 2.4〜5.5
TR-7.5 7.5+1.5 2,210 530 750 870 299 2.7〜5.9
TR-11 11+2.2 2,210 530 750 870 308 3.3〜6.5
TR-15 15+3 2,210 530 750 880 399 3.6〜7.0
TR-18 18+4 2,360 660 750 880 413 4.0〜7.5
TR-22 22+5.5 2,360 760 750 875 635 4.2〜7.8
TR-37 37+5.5 2,590 790 735 887 687 5.0〜8.5
TR-45 45+7.5 2,590 790 725 884 710 5.2〜8.8

適用先

 トリトンは次のような用途に適用可能です。

  • 活性汚泥法など好気性生物処理の曝気装置
  • 曝気不足施設の曝気強化のための補助曝気装置
  • 調整槽の曝気攪拌
  • 池・貯水槽の曝気攪拌

バイオアタックへの適用
 トリトンを使用した高効率バイオリアクター「バイオアタック」の外観を写真−4に示します。バイオアタックは高速増殖微生物を利用したバイオリアクターで、BOD容積負荷10kg-BOD/m3・日と極めて高負荷運転が可能です。既存の曝気槽の前段にバイオアタックを設置すると、BODの処理能力を約2倍に増強することが可能であり、汚泥発生量は50%程度削減できます。トリトンを適用することでバイオアタックの構造をシンプルでかつコンパクトにでき、省エネで、設備コストの安価な排水処理システムを作り上げることが可能となります。

写真−4 トリトンを組み込んだバイオアタック

写真−4 トリトンを組み込んだバイオアタック