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減圧蒸発濃縮装置      エコプリマ

エコプリマはエネルギー効率の良い冷媒型ヒートポンプを採用した減圧蒸発濃縮装置です。
有価物の濃縮回収、廃液の減容化に威力を発揮します。
ヒートポンプ加熱式であるため蒸気等の外部熱源が不要で、省エネです。
処理対象液を減圧下で低温蒸発(30~40℃程度)させます。この蒸気の凝縮熱をヒートポンプで回収して液の加熱に再利用するため熱コストが極めて低廉です。

特徴

  1. 成績係数COP=9※1の高性能ヒートポンプ採用で極めて省エネ。
    110kwhの電力で1m3の水を蒸発できます。
  2. コンパクトなユニット装置。
    原液の流入、濃縮液及び蒸留液の排出の配管と1次電源のつなぎ込みだけで運転開始できます。
  3. 外部熱源及び冷却水が不要。
    ヒートポンプシステムで熱回収、再利用するため、外部熱源及び冷却水が不要です。
  4. 構造がシンプルで運転管理容易。
    運転操作はエアコンと変わりなく、24時間運転可能です。
  5. 濃縮完了はタイマー設定または比重センサーで検出。
    セミバッチ運転の終点は、タイマー設定または比重センサーで検出して液の流入・排出を無人・自動運転で行います。
  6. 高温で変質する物質の濃縮が可能。
    蒸発温度が30~40℃と低温で蒸発操作を行うため、熱変性・コゲ付きの心配がありません。
  7. 蒸発能力は0.1m3/日~8m3/日まで。
    用途に応じた選択が可能です。

※1:COPとは入力エネルギーに対する出力エネルギーの比を示します。すなわち、COP=9は、入力(消費電力)に対し9倍の出力エネルギーを発生できる能力を表します。

処理フロー

<運転工程>

  1. [原液充填] 運転を開始すると減圧用ポンプが稼動して、原液流入弁が開き、原液を蒸発缶に充填します。
    原液の充填が一定量に達すると原液流入弁が閉まります。濃縮液循環ポンプにより蒸発缶内の液が循環します。
  2. [ヒートポンプ運転]蒸発缶の圧力が所定の減圧状態に達すると冷媒用コンプレッサーが稼動し、冷媒により蒸発缶内の液が加熱され、蒸発し、蒸発缶上部で蒸気が冷却され蒸留液が生成されます。
    生成された蒸留液は、減圧ポンプによって脱気するとともに蒸留液循環タンクへ吸引されます。
  3. [濃縮工程]蒸発をすると濃縮液の液位が下がるため、原液流入弁が開き、原液を蒸発缶に充填します。
  4. [運転完了]設定濃縮運転時間に達する又は濃縮液が目標比重に達すると濃縮運転が終了します。
  5. [減圧開放]運転が完了すると減圧ポンプが停止し、減圧状態が開放され、排出ポンプにより濃縮液が排出されます。一定量、濃縮液が排出されると 1. に戻り、自動で運転を再開します。

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能力と寸法

エコプリマは豊富な品揃えで、最適な装置を選択できます。

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用途

  1. 有価物の回収
    • メッキ液
    • エッチング液
    • リン酸処理液
    • 硫酸
    • 硝酸塩
    • 切削油
    • 植物エキス
    • 乳清(ホエー)
    • 乾燥工程前処理
    • 生理活性物質含有液
    • 親水ポリマー
  2. 廃液の減量化液
    • 煮汁廃液
    • 調味料廃液
    • 写真廃液
    • 脱脂廃液
    • 硫安廃液
    • スラリー
    • 活性剤含有廃液
    • 醸造廃液
    • 無電解メッキ廃液

エコプリマの適用事例

1.メッキ液の回収
下図のように、機械部品等のメッキ対象物はコンベアーにつるされて、まずメッキ浴にてメッキされます。次に水洗浴No.1に浸漬して、製品の表面に付着したメッキ液を水で洗浄します。同様にNo.2水洗浴、No.3水洗浴と順番に水槽に浸漬して洗浄を進めて行きます。従来、No.1水洗浴内の液は定期的にブローして排水処理され、ブロー水量に相当するイオン交換水が最終水洗浴であるNo.3槽に補給されていました。
ここで示す適用事例は、このNo.1水洗浴でブローされる洗浄水をエコプリマで蒸発濃縮し、濃縮液と蒸留液を回収し再利用するものです。濃縮液は所定濃度まで濃縮してメッキ液として再利用します。濃縮濃度の管理は液比重をセンサーで行います。蒸留液はNo.3水洗浴の補給水として、再利用します。この様にエコプリマでブロー水を濃縮回収することでメッキ液の歩留まりを改善し、同時に質の良い補給水を確保できます。
メッキ液の回収はエコプリマの最も実績の多い分野です。工場によっては、メッキ浴の種類別に複数基のエコプリマを設置してメッキ液回収している例もあります。

クロムメッキラインとエコプリマによるメッキ液の回収

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2.リン酸廃液の濃縮
アルミエッチング廃液等の金属表面処理に使用する液にはリン酸を数%以上含んでいます。リン酸濃度が数%の廃液では有効利用するにも輸送コストがかかりすぎることが、再利用のネックとなります。
5%のリン酸を50%まで濃縮すると液量は10分の1に低減でき、輸送費もこれに比例して削減できることになります。
下図にエコプリマでリン酸含有廃液を濃縮した場合の、濃縮液の濃度と相対蒸発速度を示します。相対蒸発速度とは純水の蒸発速度に対する各濃度での蒸発速度の比を示します。
リン酸濃度50%程度までは相対蒸発速度の低下はわずかで、50%でも水の蒸発速度の93%を維持しています。電力消費から考えると、上限濃縮濃度は50%程度に留めることが有利です。
一方50%以上の濃度では直線的に相対蒸発速度が低下し、濃度が75%では蒸発速度は42%にまで低下します。濃度50%から75%まで濃縮する場合の平均相対蒸発速度は(93+42)÷2=67.5%となります。この結果、濃度50%のリン酸を75%まで濃縮する場合の電力消費量は水を蒸発する場合の1/0.675=1.48倍となり、これだけエネルギー効率が低下します。

リン酸濃度と相対蒸発速度

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3. 切削油廃液の濃縮
金属を切削加工する際、潤滑作用、冷却作用、反溶着作用を目的として切削油が
使用されますが、使用後の切削油のほとんどは産廃処分されています。
以下にエコプリマ2000-Kを用いて、切削油廃液を濃縮した例を示します。
エコプリマで切削油廃液(蒸発残留物:8,300 mg/l)を濃縮した結果、10倍まで
濃縮でき、濃縮する際に発生した蒸留液は水質分析結果から処理を行わずに排出
できました。

切削油廃液をエコプリマ2000-Kで10倍濃縮して減容

コスト試算

エコプリマ導入前エコプリマ導入後
廃液量
500トン/年
50トン/年
廃液処分費
1,500万円
150万円
コストメリット
1,350万円/年
投資回収期間
1.5年
注)廃液処分単価:3万円/トン

廃液の水質分析結果

pHCODMn
(mg/l)
BOD
(mg/l)
蒸発残留物
(mg/l)
原液(切削油廃液) 9.5 1,500 150 8,300
10倍濃縮液 9.8 14,900 - 83,000
蒸留液 8.4 9 7 <1
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原液(切削油廃液)
ecoprima_10.jpg
10倍濃縮液
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蒸留液